＜ストレッチの魅力＞
１．体をスムーズに大きく動かせる
ストレッチは筋肉の柔軟性を増し、伸びやすくします。筋肉が伸びやすくなると、その筋肉がつく関節の動ける範囲、つまり「関節の可動域」が広がります。例えば、今まで腕を挙げた際に、耳の横まで腕を挙げられなかった人がストレッチによって耳の横まで挙げられるようになります。これは、肩関節と肩甲骨の可動域が広がり腕を大きく動かせるようになったからです。
２．ケガの予防につながる
例えば、股関節の筋肉が硬くなると、歩行時に大きく足を踏み出せずに歩幅が狭くなり、転倒リスクが高まります。また、足を踏み外した際によく足首を捻りますが、柔軟性があれば痛みを感じずに体重を支えることができます。
３．姿勢がよくなる
これも一例ですが、太ももの裏側の筋肉が硬く張った状態だと、太ももの裏側の筋肉によって骨盤が後ろに引っ張られます。こうして腰が丸まり、いわゆる猫背の姿勢になってしまうのです。

＜骨盤調整の必要性と1，2回の手技で治せるはずがない理由＞

骨盤は背骨と大腿骨をつなぐ連結部ですので、骨盤のゆがみはどちらにも影響を及ぼします。しかも骨盤には多くの筋肉がついているので、これらの付着筋のうち一つでも柔軟性が低下したり、筋力が低下すれば、骨盤の左右バランスが崩れてしまいます。当然、骨盤の左右バランスが崩れた状態を放置したままにしておけば、柔軟性が低下した筋や筋力が低下した筋肉に対してオーバー負荷が掛かります。この耐えきれない状態が長く続くと、コリや張り、痛みとして知覚されるようになります。骨盤のバランスが崩れた場合厄介なのは、胴体と足の連結部ですので、両方に影響を及ぼす点にあります。骨盤に付着する筋のうち、どの筋ので影響で、痛みやコリ、張りに繋がるかを調べなければ、根本的な原因は分かりません。そのためには、骨盤に付く筋肉の動きを調べ、動きの悪い筋肉を中心にストレッチや筋肉トレーニングを行う必要があります。ここまでは、骨盤調整でよく言われていることですが、骨盤に付く筋肉は大きかったり、深層筋が多いので、そう簡単に柔軟性を取り戻せません。大きい筋に対して柔軟性を高めるには、それだけ大きな力で伸張するか、ストレッチの回数を頻繫に行う必要があります。また、深層筋の場合は効果が表れるまでに時間がかかります。こうした理由からも数回の手技で骨盤の歪みが解消できるはずもありません。関節を動かすには、動かす関節の上下の筋肉が連動しますので、骨盤に付着する筋よりも遠位の筋肉が影響を及ぼしている可能性もあります。そのため、カラダの動きを良く調べ、原因筋をつき止めた上で原因筋に対するストレスを長期間取り組む必要があります。　　お判りいただけたでしょうか？